線香花火に火を点けて
もう終わりだって夏が言う
わずかな火花を散らしながら
昨日見た夢はどうだった
怖い夢は見らずにすみましたか
私だけにこっそりと教えて
足早に駆けてく
感情、日常が今だけは違って
ただゆっくり ゆっくりと火が揺れる
今日がどれだけ良かった日か
貴方には関係ないことでしょう
だけど貴方の顔が浮かんでくる
さっきまでの騒がしさが
うそのように鎮まって
ぱちぱちと弾く音と
綺麗だと笑う声が響く
線香花火よ 終わらないで
まだ夢見心地でいたいの
線香花火よ 照らしておくれよ
何もないこの世の片隅で